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ザ・梅雨!という天気が続き、ああ、また雨か、を通りこして"もう嫌"になってきます。

おかげで塗装作業は制限されるし、湿気が多いもんだから塗る時に注意しないとなりません。早く梅雨明けしないかな〜

 

ネックを仮にジョイントします(ボルトでね)。

  

すると、指板エンドで施した装飾が隠れているのが分かります。この部分をカットします↓↑

 

現状の指板エンド位置をシャーペンで記します。左右の「黒部分が露出するところ」は約1.5mmです↓

  

 

という事で↓指板エンドも同じく1.5mm位露出するように計算します。指板の裏側に逆算した位置を罫書く↓↓

  

逆算する時に指板バインディングの分も計算にいれておかないとだめですよ。

←糸ノコでカット!

カットできた→

最後の詰めはベルトサンダーで正確に削ります↓

  
指板バインディングを指板エンドに接着する前に、計算・寸法どおりかどうか再度ボルトジョイントして確かめましょう↑↑
まあ、誤った寸法でカットしてしまっていたらもう後には戻れないのですが・・・

 

その前に・・・

これ、何してるか分かります?↑↑ 指板が反ってきちゃったんです。下図のように・・・・

←こんなふうに反ってきちゃったので、ヒーターで少し熱を加えつつ、クランプで左右を押さえて真っ直ぐにしている画像でした。アコギのネックリセット作業ではよくある現象。コツがあるから下手に真似するのはやめましょう・・・。

 

←無事に真っ直ぐに修正できたらエンド部に接着。


ノミやペーパーなどで綺麗に整えたら完成です。指板面は適当・・・指板修正で削りますから。

 

ご覧のとおり。装飾が現れました。

 


 

ちょっと時系列どおりではなくなるが、ついでにヘキサゴンのポジションマーク入れ作業をご紹介。
指板面はフレットを抜いた後、#150のペーパーで"ある程度"の直線とアール(曲面)は出してあります。

なぜ「ある程度」かというと、ポジションマーク入れ作業を行うとまたアールや直線が微妙に崩れるからだ。それから、最後にボディとネックをジョイントすると(指板面は接着)またその段階で微妙にアールが崩れるます。ですから本当に最後の最後に「指板修正→フレット打ち」を行います。

以前に話したが、私の場合こうした幾何学的なデザインはイラストレーターで作成しています。すでにヘキサゴンの形にカットしたアバロン貝は用意済み。あとはこれを埋めていきます。

 

指板面にセンター線を書き、製作したヘキサゴンを正確に置きます。指で押さえつけながら正確に罫書き線をいれます↓

  
こういった簡単な形であれば指で押さえてできますが、複雑なインレイの場合、仮接着してから↑このような作業をします。

おっと、忘れずに1フレットのサイドポジションマークも入れておかねば・・・↓

 

 

ミニルーターでの掘り作業です

作業風景

 

←そうそう、このままだと罫書いた線が見えにくいので・・・・

 

チョークを塗り塗り・・・・・↓                 指でゴシゴシ・・・・・・↓
→→

すると罫書き線の溝に白いチョークの粉が残り、線がハッキリします。

いざ、ミニルーターで→

↓こんな感じで掘ります↓

以前の記事で書いたと思うが、上の図のようにプラ板等を挟まなくても可能は可能です。ただ、こうしたほうが底面がフラットになるから貝の収まりがいいんです。

 

ピッタリ収まるかどうか、貝の厚みより深く掘りすぎてないか、チェックをしたら埋め込みです。↓
→→
おっとそうでした、埋める前にアルコールで湿らせた布で、チョークの粉をしっかりと拭き取ります。そうしないと木目に入り込んだ白い粉が接着剤と一緒に固まり完成したあとに白く目立ちます。

 

一晩置いてアロンが固まったら埋め作業は完成。急ごうとして硬化促進剤スプレーはやっちゃダメ、固まる時に白化するから。

→→

#150のペーパーで貝の出っ張りを削り、平らになったら完成です。
最終的な指板修正とフレット打ちは、ボディとネックをジョイントした後に行います。

*マーチンD45は17Fまでポジションマークが入ってます。19Fには入っていません。ところがこのコリングスの場合すでに19Fにサイドポジションマークが入っています。サイドポジを取り除こうとするとかなり見た目が悪く・汚くなるので、オーナー様と相談の結果、19Fのサイドポジはそのまま残す、19Fにポジションマーク(ヘキサゴン)は入れない、となりました。

 


 

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ブリッジ製作です。
以前の修理記事に紹介した内容どおりなのでサクッといきます。

↓ブリッジを削り取った段階でスキャンしておいたブリッジ部分↓

 

↓それをイラレに取り込んで正確な穴位置&形をデザイン↓

コリングスの特徴としてブリッジピン穴が傾斜している事です。1弦側にむけて右肩上がりになっているのが分かると思います。

 

プリントアウトしたブリッジ形をエボニー材に貼り、カット、成形していき完成させます。

 

*ブリッジ製作についての詳しい記事はコチラ↓を参照
http://www.zinguitars.com/REPAIR_item/J45_AdjustableBridge/J45_AdjustableBridge002.html

 

完成したブリッジを仮固定して、サドル溝の位置を正確に割り出します。
  

  

トリマーで溝を掘ったらできあがり。

さあ、次のページでようやく最後です。

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