2018.2.10. ----3ページ目-----     PAGE 1 2 3 4

<<< REPAIRページ(修理記事一覧)へ戻る

 

化粧板の製作はひとまず完成したので、そこへ施すインレイ、アバロン貝のカット・成形をしていきます。

まずは完成した化粧板をスキャン、お馴染みイラストレーターに取り込みます。

スキャンした画像をもとにベジェ曲線で正確なヘッド形を作ります。それを元にアバロン貝で埋めつくす範囲のデザインを決めていきます。
このような左右対称のデザインを描くにはイラストレーターは非常に便利なツールです。


 

そうそう、ついに「iMac Pro」が世の中に出まわり始めました。

 

そのあまりのハイスペックさは一般的な使い方ではほとんど恩恵を受ける事ができないとか・・・。
やはり性能差が如実に現れるのは「4K動画の書き出し」とか。とくに動画編集の書き出し時間とかはすっごく短縮されるみたいですね。
CPUが8〜18コアも搭載されてれば当然だ。

 

これで昨年6月に購入した私の2017 iMac27"モデルも、Mac製品の中で(MacProを除く)ナンバーワンの座を譲りました。。。。

 

で、でもね

き、気持ちだけは

負けない

たぶんこれで5%位は処理速度が上がっているはず・・・・・

 


 

アバロン貝のデザインが決定したらいったんプリントアウトして「貝(これもお客様の持込でした)」を敷き詰めてみます。
足りるかな・・・・・?

  

次に、実際の貝の大きさを測りイラレ上に・・・
たまたま全ての貝はほぼ同じ大きさでした。

イラレ上でも貝を敷き詰めていき確認します。

 

 

実際のヘッド化粧板にも(中央の木材が残るところ)鉛筆でデザインを描きます。

↓まずはこの図面のように貝をピッタリと敷き詰められるように正確に直角を出します↓

 

今回はお客様がご自身でご用意された無垢のアバロン貝です。オモテ・ウラをよく観察して「柄や色合い」などに偏りができないよう個々の貝を位置決めし、分からなくならないようサインペンで番号をふっておきます。

  

ベルトサンダーで↑↑一つ一つの直角を出していきます。

 

直角出しができたら、↓このようにピッタリと合うかどうか確認!

 

さて、全ての貝の直角が出たら、とりあえず片側ずつ、アロンで合体させます↓↓   
作業は必ず「平坦」な場所で行いましょう。私の場合厚さ10mmほどのガラスの上で作業しています。くっついてしまわないようにワックスペーパーを敷くのも忘れずに。      コレね・・・・・・・↓ クッキングシートとも言う・・・

スポンサーリンク

 

→→

接着/合体できたら念のためもう一度ベルトサンダーで直線に削ります↓↓

 

←余分なアロンをペーパーで削り、表面を平らに・・・

内側はピッタリにカッターで切る→

←カットした用紙を貝に貼ります。内側部分の直線は貝とピッタリ合わせるように貼りましょう。少しでもズレるとダメ・・・。

 

完全に乾いたら↓矢印側をカットしていきます。

微妙に緩やかな「曲線」ですから、すご〜く慎重に切っていきます。

 

←ジュエリー用糸ノコでカットしたら、さらに滑らかになるようペーパーを使い綺麗に整えていきます。勿論、当て木を使ったり工夫してやります。

 


 

B&C、両サイドのカット・成形が済んだらヘッドの化粧板に(ごく少量のアロンで)仮固定してしまいます。Aのピースは少しだけ大きめにカットしておいて(といってもかなり微少)、少し削ってはBとCの隙間に入れてチェックし、また少し削ってはチェックし・・・・・と繰り返していき最終的に「BとCの間へ」ピッタリと収まれば完了です。OKならAピースも仮固定します。

 

←おっ!とそうだ、ナット部分のココはチョット出っ張らせます。
あとで貝を接着/埋めたら、削って面一にします。

 

 

お次は罫書き作業↓ 千枚通しのようなものでヘッドの突き板へアバロン貝の大きさを罫書きます。ペグ穴位置はシャーペンで↓

  

貝を外して白いチョークで・・・手でゴシゴシすれば→

 

 

ペグ穴を開けましょう!

ドリルで穴を開けて・・・・・↓               ジュエリー用糸ノコでカット↓

  

←こんな感じで6個すべて穴が開きました。この穴は最後にリーマーで微調整/削るのでややアバウトでもかまわない・・・・けど正確にね。

 

 

突き板のままでは安定しないので、何か適当な(平面が出た)木材に両面テープで貼り付けます。

 

 

掘る範囲が広いので、チョークの線に近いところまでトリマーで掘ってしまいます。

 

→→

 

最後のチョーク線まで掘るのは↓コチラのインレイ用ミニルーター
  

おっと、ここで初めてお目見え。中央には昇竜↑↑のワンポイントが入ります。
この部分へどんなデザインを入れるかはお預かりした時点では決まってなく、ココまでの作業と並行しながらお客様とご相談し決定

 

いよいよ貝を埋めます。エポキシ樹脂を突き板側↓↓ 貝側双方に塗布しておき↓↓馴染むまでしばらく置いておきます。

  

72時間硬化なので1〜2時間放っておいてもまだまだ固まりはしません。

しばらく放置したら、ブチュブチュっと貝を埋めます→

 

 

そのままだと場合によっては貝が浮いたまま固まってしまう事もあるので、↓このようにしっかりと押さえつけます。


この器具はアコギの製作に使うものです。トップやバック材にブレイシングなどを接着する時に使う治具。
これが何かと便利なんですわ。

 

次のページで最後です!完成した化粧板を接着し、塗装をして完成させましょう!

2018.2.10. ----3ページ目-----     PAGE 1 2 3 4

<<< REPAIRページ(修理記事一覧)へ戻る