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*2016.2月 追記
PRSの塗装剥がし工程を動画にしました。お時間ある方はコチラもご覧ください。

 

さていよいよ木地着色です。このPRSのオリジナルの色はブラウン(茶色)。オーナー様のご希望はPRSカタログ上に載っている「Red Tiger」風がいい、と。

←もとの色


↑↑マスキングをします↓↓

PRSはバインディングは施されていません。一見すると木のバインディングがあるように見えますが、これはトップ材であるメイプルにマスキングテープを貼り、色が付かないようにしてあるだけです(つまり「バインディング」という物はPRSにはありません)(バインディングが付いている物も一部ありますよ)。ローズウッド指板を黒染めして「なんちゃってエボニー仕様」なんてよく言いますが、これは「なんちゃってバインディング仕様」かな??(笑)

マスキング作業を笑う者はマスキングに泣く、たかがマスキングといっても非常に大切でけっこう手間のかかる作業です。

木地着色の作業中にデジカメを撮ろうなんて、かなりアタフタ・・・・

まんべんなく均一に染みこませていきます。

ひととおり塗った状態がコレ↓↓

上の画像ではなんだか全体的に黒ずんで木目のメリハリがありません。

そこでちょっとした魔法をかけると↓下のように木目にメリハリが。

それから一つ重要なのはこの「木地着色」を行った段階で、あらためて部屋を真っ暗にしスポットライトを当ててトップ面の角度を変えながら「よ~くよ~~く」ペーパーの残りキズがないか確認します。木地調整であれだけ目を凝らしてチェックしたにもかかわらず、部分的にほんのわずかにスリキズが残っているものです。

 

木地着色ではない、通常の塗装方法であれば
http://www.zinguitars.com/INLAY_item/Wolf/Wolf002.html ←コチラ参照
#240までで、多少のスリキズが残っていようと塗装をしていけばスリキズは見えなくなります。ところが木地着色やオイルフィニッシュ仕上げの場合、前述したように執拗なまでなチェック・仕上げが必要となります。「これぐらいいいだろう」という妥協は許されないのです。。。。その分、木地調整の手間も通常より1.5倍はかかります。

 


塗装直前の状態。マスキング中・・・・。魔法でさらに鮮やかにメリハリが。

*2016.2月 追記
PRSの塗装剥がし工程を動画にしました。お時間ある方はコチラもご覧ください。


 

塗装工程は省きます。下の画像はトップコートまで吹き終わり、7~10日ほど乾燥させた状態。ポリの場合はラッカーより乾燥期間は少なくて済みます。

この段階ではいわゆる吹きっぱなし状態なので、塗装面がウニョウニョ?しているのが分かると思います。


光に照らすと凹凸が確認できますね。

これから「水研ぎ」という作業を行い、最後にバフィングをかけてツヤだしを行います。水研ぎとは目が細かいサンドペーパー(水に浸けてもOKなタイプ)を水で濡らして塗装面を擦っていきます。凹凸を無くすのが目的ですが、擦り残しがないよう、よくチェックします。


バフィングまで行い、パーツを組んでいる最中・・・↑ 塗装面の違いが分かるでしょうか?

↓の画像はカッタウェイの部分です。新・旧の塗装の境目はこんなふうになります。よく見ると境目(矢印)が、新品の見た目のように「ピシッ」と綺麗には出来ていない事が分かると思います。トップ面のみの再塗装、バックとサイドの塗装に手をつけずに行う場合は、今のところこれが私の技術の限界です。

PRSでもバック~サイド面が「黒のつぶし色」で塗られている場合は↑このカッタウェイ部分の境目も綺麗にピシッとなります。

 


 

完成!

こんな色になりました。もとの茶色と比べると派手さがでていいですね~。ところでブルー君とインレイ君の二人は・・・後を追うかたちで・・・・・

塗装にはいる直前!この記事をアップする頃はすでに塗装工程中です。

以上、塗装剥がしの工程をご紹介しました。終始モザイクがかけれらていたブラックのインレイ君。完成したらインレイのコーナーへアップします。かっこいい○○○○が出来ましたよ~!

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