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仮住まいへの引っ越しも無事終わり、「工房建て替えレポート」もアップし、「は~、一息ついたな~・・・・」と思い、ご報告がてらミスターX氏へ電話・・・・・・・ところが「早く修理の項目更新してちょ~~~」との要請が!(笑)。はたしてミスターX氏、この更新をすぐに分かってもらえるのだろうか・・・・・。

 

ということで、かれこれ1年以上も前に用意していた画像を思い出しました。短編ですがJazz Bassオーナー(コンパネが金属プレートのギターを所有している方々)に、よくある電気関係のトラブルを載せたいと思います。具体的には「ここ最近、時々トーンが効かなくなるんだよな~」とか「ボリュームの効きが悪い時が~、音が消えてくれないんだよう」のような症状です。

はっきり申し上げて「私は電気にはあまり詳しくありません!」「そんなんでリペアマンがつとまるんか~」というつっこみが聞こえてきそうだがなんだかんだ今までやってきています(笑)。今回の「解釈」も専門家から言わせてみれば「ふふ~ん、ニヤニヤ」という顔が見えてきそうなのだが・・・・・。

 

 

まずはコントロールパネルを開けてみましょう。下の写真がフェンダージャパンJAZZ BASSのコンパネ裏側です。これが工場出荷時の状態です。自分でジャックの交換などをされた経験がある方はこの写 真をみて(または交換した時に)「???」と思った事があるかと。そうです、ジャックには通 常2ヶ所の端子があります(モノラルジャックには)(アクティブサーキット、電池を使うタイプはステレオジャック、端子が3個)。が、よ~く見ると「ん?」なにも配線されていないところがあります(右下)。

モノラルジャックの端子は至極簡単、一つはプラス(信号)端子、もう一つがマイナス(アース)端子となっています。写 真の無配線部分はマイナス端子であります。プラス端子にはちゃんと配線されてますが、マイナスは無・・・・・ムムム・ム・ム・ム・・・・・・・・・。でも音はちゃんと出るんですね、なぜか。その前にすこ~しだけマイナス(アース)を御理解ください。

 


 

アース(マイナス)という部分は文字どおり"Ground"地面 ・大地であります。ギターで言うと・・・
「ポットの背中」
「金属製コントロールパネル」
「ピックガード裏にアルミ箔が貼られていたらその部分」
「ボディのキャビティにアルミ箔・導電塗料(乾くと導通がある塗料)が塗ってあればその部分」
「ハムバッキングP.Uの裏側の金属プレート部分」
「弦自体(ナイロン弦など非金属は違う)」
「トレモロスプリングやスプリングをひっかける部分」
「ブリッジ自体」
「ペグ」
「そして、、、、、ギターを触っている時にはその人、人間自体も」
ざっとこんな部分が全てマイナス(アース)となっています。そして大事なのは全てのマイナス(アース)部分が繋がって(導通 して )いる事です(まあ、繋がっていなくても音はしっかり出てしまいますが・・・<注**箇所による>)。テスターを持っている方は試しにストラト等で実験してみてください。テスターの一方をジャックプレートに、もう一方をペグに当てると導通 (電気の通り)があるはずです(弦が張られている場合)。

 


 

で、ここまではぼんやりとでも御理解いただけたでしょうか。乱暴に言えば「全てのアース(マイナス)部分は繋がっている」と思っていただければ。そこで初めの話に戻りますが無配線の端子をテスターでチェックすると、他のアース部分(ポットの背中等)と「な~~んと」導通 があるではありませんか!?(下写真)。

↑↑↑↑「え!?配線されていないのになんで導通があるの??」↑↑↑↑

 

答えはカンタンで、「配線」の変わりに「プレート(コントロールパネル)(金属なので電気を通 す)」が各マイナス(アース)同士を繋げています(下写真)。

「なるほど、じゃ、プレートでしっかり繋がっているんだから問題ないじゃないか!」というのもごもっともです。「新品」ではまったく問題ないと思います。新品では・・・・。察しのいい方ならもうお分かりですね。では、次のページで・・・・

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